私は芸術というものに対して何の定見も持ち合わせていない。正直の話、あやまって文芸の世界などにまぎれ込んでしまっただけのことで、「無能無才にしてこの一筋につながる……」という程の煎じつめた気概もない。 ただ、私にあるものはどう処理もしようのない…
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