本とgekijou

書評のようなものを中心としたblog

2023-09-11から1日間の記事一覧

「抒情的な自由詩系統の作風は流行遅れになりかかって」――伊藤整「若い詩人の肖像」、田中冬二「子の山行の思い出」

親しく読んできたというのにはほど遠いのだったが、田中冬二は地元の詩人であったから、地元の文学館の展示などにふれて、その作品に接する機会をもってきた。そのようにかすかなかたちでふれ、親しく読んできたわけではなかったぶん、印象はいまでも記憶の…